11月に紹介した小説 べスト5 (魅力のある登場人物編)
こんばんは、春太です。
今日は11月に紹介した26冊のなかで、魅力ある登場人物のことが好きなる作品ベスト5を紹介します。
5位、辻村深月さんの作品、『ぼくのメジャースプーン』
ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に一度だけ。これはぼくの闘いだ。
内容(「BOOK」データベースより)
主人公は自分というものを持っている。
私たちも自分らしく生きるべきなのだろうか。
4位、伊坂幸太郎さんの作品、『死神の精度』
CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。
内容(「BOOK」データベースより)
ちょっと変わった死神の話。
死神という文字を見て、怖い物語かと思いがちですが、
愉快で生とはなんたるかを知ることができます。
人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ―あの事件から十年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。
内容(「BOOK」データベースより)
生活するためには自分の好きなものを捨てなければならないことがあるかもしれない。
そんなあなたに、贈る物語。
「面白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、狸の名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻る。が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー。
内容(「BOOK」データベースより)
たぬきと天狗と人間とが共存する京都を舞台にした物語。
個性ある狸たちの自由奔放ぶりを味わうことができる。
おもしろきことは良きことなり。
私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
内容(「BOOK」データベースより)
私たちは肩に力がはいりすぎている。
もっと気軽に、そして阿呆に生きてみようではないか。
11月に紹介した小説 べスト5 (考えさせられる作品編)
こんばんは、春太です。
今日は11月に紹介した26冊のなかで、考えさせられる作品ベスト5を紹介します。
5位、辻村深月さんの作品、『冷たい校舎の時は止まる』
雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう―。第31回メフィスト賞受賞作。
内容(「BOOK」データベースより)
大切なものを失ったとき、どう立ち直ればいいのか。
4位、辻村深月さんの作品、『子供どもたちは夜と遊ぶ』
大学受験間近の高校三年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番―」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。
内容(「BOOK」データベースより)
全ての罪が悪いのだろうかと考えさせられる。
3位、西加奈子さんの作品、『きりこについて』
小学校の体育館裏で、きりこが見つけた黒猫ラムセス2世はとても賢くて、大きくなるにつれ人の言葉を覚えていった。両親の愛情を浴びて育ったきりこだったけれど、5年生の時、好きな男の子に「ぶす」と言われ、強いショックを受ける。悩んで引きこもる日々。やがて、きりこはラムセス2世に励まされ、外に出る決心をする。きりこが見つけた世の中でいちばん大切なこととは?読者からの熱烈な支持を受け、ついに文庫化。
内容(「BOOK」データベースより)
他人の評価なんて関係ない。
2位、北川恵海さんの作品、『ちょっと今から仕事やめてくる』
ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった―。スカっとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。
内容(「BOOK」データベースより)
会社を辞めて何が悪い。
1位、ダニエル・キイスさんの作品、『アルジャーノンに花束を』
32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが…超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫り、全世界が涙した現代の聖書(バイブル)。
内容(「BOOK」データベースより)
天才になることは必要か。
11月に紹介した小説 べスト5 (感動する作品編)
こんばんは、春太です。
今日は11月に紹介した26冊のなかで、私が感動した作品ベスト5を紹介します。
5位、誉田哲也さんの作品、『幸せの条件』
恋も仕事も中途半端、片山製作所勤務の「役立たずOL」梢恵に、ある日まさかの社命が下された―単身長野に赴き、新燃料・バイオエタノール用のコメを作れる農家を探してこい。行く先々で断られ、なりゆきで農業見習いを始めた24歳に勝算はあるか!?働くこと、生きることの意味を問う、『ジウ』シリーズ著者による新境地。
内容(「BOOK」データベースより)
幸せとはなんだろうか。お金をえること、地位を勝ち取ること、他よりもいい大学を出ること、どれも大事そうに見えて一番大事なものではない。本当の幸せの条件とはなんなのか。自分と向き合う物語。
読後感は、幸せの気分になります。
ページ数、450ぐらい
4位、阿川大樹さんの作品、『終電の神様』
父危篤の報せに病院へ急ぐ会社員、納期が迫ったITエンジニア、背後から痴漢の手が忍び寄る美人―それぞれの場所へ向かう人々を乗せた夜の満員電車が、事故で運転を見合わせる。この「運転停止」が彼らの人生にとって思いがけないターニングポイントになり、そして…あたたかな涙と希望が湧いてくる、感動のヒューマン・ミステリー。
内容(「BOOK」データベースより)
少しのズレで、誰かと巡り合わないことがある。不幸だと思っていても、本当は違うかもしれない。調和が取れるように、世の中できている。袖触れ合う縁も他生の縁。今ある縁を大切にしてみるのもいいかもしれませんね。
ページ数、300ぐらい
3位、重松清さんの作品、『流星のワゴン』
死んじゃってもいいかなあ、もう…。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして―自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか―?「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。
内容(「BOOK」データベースより)
どんなに悲惨な人生であっても、人生に二度目はない。今ある自分しか、現状を打破することはできない。一歩、たった一歩が踏み出せない人に、読んでほしい物語。
読後感は、絶望の中でも、一筋の希望を見出せる気がします。
ページ数、470ぐらい
ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!
内容(「BOOK」データベースより
自分の殻にこもるのもこれでおわり。
自分に正直になって、生きよう。
後半、涙なしでは読めませんでした。
ページ数、320ぐらい
人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ―あの事件から十年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。
内容(「BOOK」データベースより
『自分の好きなことで生きる』を追求した物語。
今度は君だ、自分だけのものを探す旅に出よう。
ページ数、上下巻で800ページぐらい
読書の春
こんばんは、春太です。
今日はとてもいい天気。
突き抜ける青さの空を見ると、春や夏が恋しくなります。
その中でも私は春が大好きです。
小春日和の中、野原の上に寝そべりながら読書。
鼻歌を歌いながらサイクリング。
普通のことだけで幸せになる季節。
別れ、そして出会いの季節。
私にとって特別な意味を持った春。
このブログを通して一人でも好きな本に巡り会えたらいいなという思いを込めて、
読書の春というブログ名にしました。
明日は11月に紹介した本の中でおすすめな本をまとめようと思います。
それでは。
元祖時かけ 『時をかける少女』 小説紹介
芳山和子は理科室の掃除をしている時だった。
理科室奥から怪しげな音が聞こえるのだ。
おかしいと思い、確認しに行くと嗅いだことのある香りがする。
それと同時に、和子は不思議な体験をするのであった。
それは違う時間を行き来することのできるタイムリープという能力。
時かけといえば、2006年版の映画を思い出す。
当時、小学生だった私は、未来へ帰って行く千昭と真琴の別れのシーンが切なすぎて心苦しかったものだ。
原作も同じ内容だと思って読んでみると千昭や真琴が出てこない。
おかしいなと思い、Wikipediaを見てみると、どうやら原作は映画より20年前を舞台にしているらしい。
そして、和子は真琴の叔母さんにあたる。
なるほど、だから真琴にいろいろ助言をしていたのかと納得する自分がいる。
まだ時をかける少女を見たことない方は、
原作→映画の順番でみることをお勧めする。
少し不思議な話を読みたい方は読んでみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、あなたの友人の中に、未来人がいるかもしれません。
人生に二週目はない 『流星のワゴン』 小説紹介
重松清さんの作品、『流星のワゴン』。
会社からリストラ、父親はガンで余命幾許もなく、妻からは離婚を申し込まれ、息子は中学受験に失敗し引きこもりになってしまった38歳の一雄。
すべてが嫌になり、人生を終えることを決意。
そんな彼の前に現れたのは、時間を遡ることのできる不思議なワゴン。
そのワゴンを運転しいているのは、もうこの世にいない父子。
一雄はワゴンに乗り、過去に戻るのであった。
過去に戻った一雄の目の前に現れたのは一雄の知らない38歳のころの父だった。
父と一緒に人生のやり直しの旅に出る一雄。
流星のワゴンは、現実を生きることが辛くなった人へ贈る物語。
私たちはいつも後悔を胸に抱きながら生きている。
後悔してもやり直しはきかない。
人生に二週目はないのだ。
絶望していても現状は変わらない。
変えることができるのはいつだって、自分。
だから、頑張りすぎて歩みを止めてしまう。
そんな辛くて、苦しくて、誰にも理解されない一人ぼっちの私たちに与えてくれるのだ。
ボロ雑巾のようになっても、ひたすら前を向くことのできる希望を。
名作はいつ読んでも感動します。
いい作品がありすぎて、どれをおすすめすればいいのかわからなくなっています(笑)
それでは良い週末を。
ブスで何が悪い 『きりこについて』 小説紹介
西加奈子さんの作品、『きりこについて』
両親に可愛いと言われながら育ったきりこ。
自分は可愛いと信じて育ったきりこ。
ある日、現実を知ることになる。
世間一般的には、きりこはブスであると。
現実を知ったきりこは自分の世界に閉じこもるのであった。
他人の評価とは必要なのだろうか。
他人よりも劣っていることはダメなことなのだろうか。
紆余曲折経て、一つの真理にたどり着く。
ありのままの自分を好きになること。
優劣でしか物事を判断できない人、自分を好きになれない人に贈る物語。
あと、黒猫が出てくるんですが、その猫が可愛らしい。
猫好きの方も読んで見てはいかがでしょうか。