物語はここから始まる 『冷たい校舎の時は止まる』
辻村深月さんの作品、『冷たい校舎の時は止まる』
8人の少年少女たちは、学校の中に閉じ込められる。
なぜ閉じ込めらたのか、現実なのか夢なのか、わからないままの彼ら。
物語が進むにつれて、次第に真実が見えて来る。
一人一人、悩みを抱えているんですが、ちょっとずつ成長する姿を感じ取ることができます。
私は、その一人、充という登場人物が好きなんです。
充は周りより少し大人びているんですが、どこか自分らしさというものを持っていません。
周囲に合わせて、ひたすら諦めながら生きる。
そんな彼も少しずつ成長します。
充はこの作品以外にも、ロードムービーという作品にも出ます。
ひたすら悩んで、自分というものを手に入れ、本物を知った充。
今度は、充が困っている人に手を差し伸べる番。
あぁ、充、成長したんだなと感動しました。
それ以外の登場人物もロードムービ、光待つ場所へなどに出て来ます。
辻村さんの作品は、あるとき別の作品とリンクするときがあります。
自分が好きな登場人物が出て来たときのワクワクがたまりません。