非日常は見えていないだけで、すぐ近くに存在する『死神の精度』
伊坂幸太郎さんの作品、死神の精度。
もしかしたら私たちの周りに、死神は存在しているかもしれない。
対象者の死を判断するため、死神は人間の姿になり、その人を調査する。
もし、その人が生きるに値しないならば、死を決定する。
そんな死神の一人、千葉という死神は6人の生死を決めていく。
人間に成り済ましても、どこか不自然で人間らしくない千葉。
千葉は彼ら6人から何を感じ取るのだろうか。
この物語は主人公が死神という奇抜な設定である。
奇抜であるにもかかわらず、もしかしたら本当に死神は存在するかもしれないと思わせるリアル感を味わうことができる。
私はいつも同じ視点で物事を判断し、この事柄はこうであると決め付けているきらいがある。
だが、それは私の主観であり、違う視点で見ることができれば、全く変わった別のことになる。
同じことの繰り返しと感じる日常は、ちょっとだけ目線を変えれば、色鮮やかで刺激的非日常になるかもしれない。
伊坂幸太郎さんの本をまだ読んだことがないという人は間違いなくおすすめです。
独特的な世界観が織り成す物語は、もしかしたら存在するかもしれない『非日常』を体験することができるます。