読書の春

心に伝わる本、紹介しています。あと、読書に関する雑談などもしていきます。

人生に二週目はない 『流星のワゴン』 小説紹介

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重松清さんの作品、『流星のワゴン』。

会社からリストラ、父親はガンで余命幾許もなく、妻からは離婚を申し込まれ、息子は中学受験に失敗し引きこもりになってしまった38歳の一雄。

すべてが嫌になり、人生を終えることを決意。

 

そんな彼の前に現れたのは、時間を遡ることのできる不思議なワゴン。

そのワゴンを運転しいているのは、もうこの世にいない父子。

一雄はワゴンに乗り、過去に戻るのであった。

 

過去に戻った一雄の目の前に現れたのは一雄の知らない38歳のころの父だった。

 

父と一緒に人生のやり直しの旅に出る一雄。

 

 

流星のワゴンは、現実を生きることが辛くなった人へ贈る物語。

私たちはいつも後悔を胸に抱きながら生きている。

後悔してもやり直しはきかない。

 

人生に二週目はないのだ。

 

絶望していても現状は変わらない。

変えることができるのはいつだって、自分。

 

だから、頑張りすぎて歩みを止めてしまう。

そんな辛くて、苦しくて、誰にも理解されない一人ぼっちの私たちに与えてくれるのだ。

ボロ雑巾のようになっても、ひたすら前を向くことのできる希望を。

 

 

名作はいつ読んでも感動します。

いい作品がありすぎて、どれをおすすめすればいいのかわからなくなっています(笑)

それでは良い週末を。