読書の春

心に伝わる本、紹介しています。あと、読書に関する雑談などもしていきます。

私にとって本はどういう存在なのだろうか

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本を読んでいると、この場面はおそらくこんなイメージだろうとか場面ごとに想像しながら読むことがある。場面ごとに出てくるイメージは、すぐには思い出せないけれど、おそらく私が今まで目で見た景色や心に染み付いた考えが反映されているのだ。もちろんそのイメージを膨らますのは、見てきた景色だけでなく、今まで読んできた本も影響しているのだと思う。

 

本は面白いものである。自分が経験したことのない世界を短時間で教えてくれたり、今まで出会ったことのない人が存在することを知れる。それを知った人は、自分なりの解釈で本を消化していく。消化された本はその人の心の一部となり、これから生活するための生きる糧となるのだと思うのだ。あのとき読んだ主人公はどんな選択をし、自分の人生にどんな意味を与えたかを思い出したりすることで、自分の人生の参考にすることができる。たくさんの本を読むということは、こういう喜びを手に入れるということだ。

 

しかし、今まで読んできたすべての本を忘れずにいることはとても難しいことに思える。どうせ忘れるのなら本を読む意味はないのでないかと思うことがあるかもしれいないが、少なくとも私は意味のあることだと思う。読んだ本の内容を忘れてしまっても、その本のかけらは心のどこかにあるということを私は知ったからだ。新しい本を読んでいると、懐かしい感じになることがある。いつか読んだ本でこういう場面があったなぁと。

 

いつか忘れてしまう内容かもしれないけれど、何かしらのものが心のどこかに織り込まれているのだ。そうやって何年、何百年と織り込まれてきた思いは、本に織り込まれ、私たちに届けてくれる。本を受け取った私たちは、自分になり消化し、思いを心に織り込むのだ。だからこそ、私たちは前を向いて歩いていける。本はきっとこういう存在なんだろう。

 

私も本を読んで感じたことをこのブログに織り込んで行こうと思う。