読書の春

心に伝わる本、紹介しています。あと、読書に関する雑談などもしていきます。

あなた、騙されてない? 『影響力の武器』 本紹介

どうも春太です。

 

たまには小説以外の本も紹介してみようかなと思ったので、

今日は『影響力の武器』という本を紹介していこうと思います。

 

最初と後半しか読んでいないんだけど、

おもしろいし、かなりためになる本。

目から鱗とはこういうことかと分かるくらい、

ためになる本です(笑)。

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参加者は一生懸命になってどちらがより有力なボスであるかを判断しようとしました。いずれか一人をその場の権威者と見定めてその人物に従うというやり方もうまくいかないのがわかると、どの参加者も最終的には自分の本能従って、電気ショックを与えるのをやめました。

『影響力の武器』 第6章より引用

この実験を簡単に説明すると、実験者が権威者の指示に従って他人に電気ショックを与えるかどうかっていう実験。

人は無意識に誰が権力を持っているかを考えるですよね。

権威者が誰であるかを知ると、どんな無理難題を押し付けられても実験を実行してしまうんです。

これは日常でもおこっていることで、上司の命令というだけで従ってしまう。

頭で考えれば間違っている命令だと判断することができるんだけど、

権威者の前ではそういう思考がなくなってしまうわけですよ。

 

だから詐欺師は自分が権威者であるかのように見せるため、

警察官の格好などをするんです。

 

ここで重要なのは、

・日常生活の中で無意識に権威者を定めないようにすること

・どんな状況でもまず自分の頭で考えること

・上司からの命令は正しいのかを考えること

意識付けをすることが大事です。

 

でも、そう簡単に自分を変えるって難しいですよね。

っていうことで、今までそのようなことが起きていないかを考えてみました。

 

考えて見ると、

大学時代の教授を思い出しました。

私が属していた研究室は、実験以外でも白衣を着用するというルールがあったんですよ。

実験で白衣を着用するのは当たり前なんですが、

それ以外も白衣を着用しなければならない。

研究室配属時に、なぜ実験以外の時も白衣を着なければならないのかという説明がされると思っていたのですが、その説明はされませんでした。

研究室のルールとして守らなければならない。

 

『ルールなんだから従わなければいけない』

私たちはそう思うことで、この問題を解決しました。

でもね、実験以外でも白衣を着るってかなりつらいんですよ。

研究室宛の荷物が事務に届いたときも、

講義のTA(教授の講義のお手伝い)のときも白衣を着なければならない。

研究室外の友達からは、

宗教みたい

白い巨塔じゃん

ってからかわれるんですよ。

 

別に好きでやっているわけではないのに・・・。

もう苦笑いするしかないです。

 

てな感じで、なぜ実験以外でも白衣を身につけなければならないのかという疑問を解決できないまま、私は大学を去りました。

 

でもね、ようやく疑問が解決できましたよ。

影響力の武器から考えると、

教授は権威を示そうとしていたのではないか。

教授や学生に、ちゃんとした研究室であるということを示そうとしたのではないか。

学内での評判をあげ、

来年は入ってくる学生の質をあげようとしたのではないか。

と思うわけですよ。

医学ではなくて、ただの理系なのにそこまでするのかと思うと少し怖いです。

本当に教授が白衣を利用して権威を示そうとしていたのならば、

もう、さすがっすとしか言えない。

まぁ、学生間では嘲笑の対象でしかなかったんですけどね。

どんまい、教授。

 

 

本当は別の意味があったのかもしれません。

研究室の一員であるという自覚を持たせるためとか、

白衣は私服になる可能性を秘めている(笑)ことを教えるためとか、

誰もが驚く素敵な理由があったのかもしれません。

今となってはね、もう真実を知ることができないですけど・・・。

 

このように自分の過去を思い出すってすごい大事だと思うんです。

教授がヤベーやつって言いたいわけではないんですよ。

周りを見渡せば、権威というものを巧みに使っているやつがいるということです。

本を読むだけではなくて、自分の体験と関連づけることで、

巧みに隠された罠を見つけることができるようになるということです。

 

私たちの生活にはたくさんの罠が存在します。

知らないうちに騙され、損してしまう。

そんな無抵抗な私たちに武器をくれるのが

この『影響力の武器』という本だと思っています。

 

興味がある方は、一度読んで見てください。

 

※値段が高いので図書館で借りることをお勧めします。

 

それでは、また。