本当に、その色は君が思っている色なんですか 『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
村上春樹さんの作品、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
大学時代、自分が最も心を許す友人たちに突如、絶縁を告げられる主人公、
多崎つくる。
つくるは特に彼らを傷つけるようなことはしてはいないはずなのに、
なぜか縁を切られてしまう。
自分の大切な人が消えた彼は、生きる力を見出すことができなかった。
そんなつくるも、何とか生き延び16年の月日が経った。
沙羅という彼女に促されるまま、つくるは真相を知るため、歩き出した。
自分が信じていたことが、本当は全くの別のことであるということはよくあることだ。
真実を知ってしまうと、そのことを二度信じることができなくなったり、拒絶してしまう。
自分が歩んできた道がいきなり、なくなってしまうのだ。
そこで立ち止まるのか、別の道を選ぶのかはその人次第。
つくるはどちらの道を進んだのだろうか。
是非読んでみてください。